鉄の記憶プロジェクト設立趣意書


はじめに 

 産業の歴史は、地域に生きる人々の暮らしや地域社会の姿を映し出すものです。かつて造船や造兵、製鋼などの技術が集積した広島県呉市は、近代日本の発展を支えた拠点であり、戦後は平和産業の地として発展を遂げてきました。この地域には、技術の蓄積とともに、人々が日々の生活の中で育んできた多くの経験や思いが刻まれています。しかし今、それらの記録や記憶は、世代の交代とともに失われつつあります。

 設立の趣旨 

 こうした背景を受け、「鉄の記憶プロジェクト」は発足しました。本プロジェクトは、地域に根ざした産業の歴史と、そこに関わった人々の生活や思いを、記録し、共有し、未来へつなぐことを目的とする市民による活動体です。技術・ 文化・教育・芸術・まちづくり・研究など、多様な分野との連携を図りながら、地域から平和的かつ創造的な社会づくりに貢献することを目指します。

 活動の基本方針 
1・地域に残された産業・技術・生活の記録の収集と継承 
2・歴史資源を活用した展示・講演・教育プログラムの実施
 3・芸術や表現活動との協働による産業都市、文化都市イメージの広報・発信 
4・若い世代との対話と学びの場の創出 
5・国内外のネットワークとの連携による交流と知見の共有 

おわりに

 本プロジェクトは、誰もが参加できる市民主体の任意団体です。呉というまちの記憶を次世代につなぎ、その魅力と価値をともに見つめ直す場として、多くの方々のご理解とご参加を心より願います。   

2025年5月30日 任意団体「鉄の記憶プロジェクト」        発起人一同