DOCUMENTATION|記録
工場スケッチ|記録と記憶のドキュメンタリー
趣旨と目的
本プロジェクトは、歴史的建造物である株式会社ダイクレ第2工場を舞台に、芸術の視点から産業遺産を記録・発信することを目的としています。
赤レンガの壁や鋼材の質感を描くことで、失われつつある近代化の記憶を未来へとつなぐ試みです。
実施概要
― レンガの記憶、未来のかたちへ
- 実施日:2025年7月27日(日) 8:30~12:30
- 会 場:株式会社ダイクレ 第2工場
- 主 催:鉄の記憶プロジェクト
- 協 力:株式会社ダイクレ、呉美術協会
- 参加者:呉美術協会会員 5名
活動記録(当日の様子)
― 工場がアトリエに変わる瞬間
早朝の工場内に、画架を構えた画家たちの姿が並びました。
赤レンガの壁、鉄骨の梁、光を受けてきらめく窓枠。
産業の風景がひとつの芸術作品へと昇華していく過程を、市民や協力者とともに共有しました。
今後の展開と作品紹介
― 未来に開かれる記憶のキャンバス
本スケッチ会で生まれた作品は、今秋開催の「日本遺産MONTH」にてパネル展示を予定しています。完成作品は本HPでも紹介し、地域に根ざした創作活動の記録を残していきます。
坂本敏行
岡本隆寛
千田禅
星加哲男
永野美紀子
星加哲男
参加作家プロフィール
― 描き手たちのまなざし
(呉美術協会会員名簿ジャンル・アイウエオ順)
■永野美紀子(日本画) 上記図版:崖(いわ)をうつ
日本画家・其阿弥赫土に師事し日本画を学ぶ。呉市美展に出品を重ね、呉市美術公募展中国新聞社賞、呉市美術公募展市長賞を受賞。広島県美術展入選、しんわ美術展入選などを重ね、広島を中心に日本画家として活躍する。現在、呉美術協会理事。
■岡本隆寛(洋画) 上記図版:縄文の詩
県立高校教諭として勤務する傍ら創作活動を続け、岡崎勇次に師事。1972年、第58回光風会展に初入選。翌1973年、改組第5回日展に初入選。1977年から1987年まで広島県立美術館に学芸員・学芸課長として勤務し、1983年には「南薫造展」の企画運営、靉光の作品収集に携わる。1986年には美術館連絡協議会の推薦を受け、小林千古の足跡を辿りアメリカでの調査研究を行う。1987年より再び県立高校教諭として教壇に立つ。1994年、アジア・ひろしま芸術大賞展で佳作賞受賞。1997年、光風会会員となる。2002年、「広島の絵画110人展」に出品。2003年、韓国・鎮海市と呉市の交流事業に参加し、韓日美術交流展に招待出品。2004年、呉市文化功労章を受章。2007年には八千代の丘美術館入館作家として個展を開催。現在、日展会友、光風会会員、呉美術協会副会長。
■坂本敏行(洋画) 上記図版:(上)海風(呉港)、(下)海風
光風会において、1995年初入選以後30年にわたり同会において活躍する。1998年には日展初入選、以後日展でも活躍。呉市美術公募展中国新聞社賞を受賞。2002年の呉市政百周年事業の呉百景展で金賞受賞。2015年、八千代の丘美術館14期入館作家として個展開催。2020年に呉市芸術文化功労章授章。現在、日展会友、光風会会員、呉美術協会理事。
■千田禅(ミクストメディア)
ひ
ろしま大賞展佳作賞受賞を皮切りに、新協美術会新協賞、女流画家協会展紗織賞、広島市現代美術館広島の美術入選など、活躍の場を広げる。2000年代からは個展を精力的に開催する。2012年、広島県美術展奨励賞、女流画家協会展入選。2017年と翌2018年に呉信用金庫瀬戸内大賞奨励賞を受賞。広島県内大学で非常勤講師として保育現場における造形教育指導法を教授、呉市内の小学校における図画工作指導をおこなうなどアートを通した児童教育にも携わる。現在、女流画家協会会員、呉美術協会理事、広島芸術学会会員。
■星加哲男(洋画) 上記図版:(上)華、(下)環
1984年浅井忠記念賞展、上野の森絵画大賞展入選。1989年広島県美展大賞、1992年ひろしま美術大賞展優秀賞、青木繁大賞展奨励賞受賞。1996年小磯良平展入選、以後6回。2000年しんわ美術展グランプリ、以後2回。2004年IZUBI大賞展大賞。2005年東京都知事賞(新協美術展)、2011年文部科学大臣賞(新協美術会展)、ほか。呉市立美術館、蘭島閣美術館、安芸高田市等に作品収蔵。新協美術会委員、日本美術家連盟会員、呉美術協会理事。
全体の意義
― 芸術が紡ぐ産業遺産の物語
「工場スケッチ」は単なるスケッチではなく、芸術を通じて地域産業の記憶を記録するドキュメンタリーです。産業遺産、文化財の姿を描き残すことは、市民が自らの歴史を再認識し、未来世代へと語り継ぐ契機となります。
謝辞
― つながりが生んだ記録の一頁
本事業は、株式会社ダイクレ、呉美術協会有志の皆さまのご協力により実現しました。
心より感謝申し上げます。